師走の声も聞こえ始めた、晩秋の11月28日。季節外れの嵐のように彼女はやってきました。
その名は、アンドレア。ANDREA LIEW JIA YEE(アンドレア リュウ ジア イー)マレーシア出身の16歳です。
彼女が、皆のリーダーとして挨拶をしていると、隣の方から「一番優秀な子が来るんやね!」と、
会長がポツリとつぶやいた。やはり、「小文字は持ってるクラブなんだろう!」私も心の中でそう思っていました。そんな思いもつかの間、心地よい風が吹いていたかと思いきや、徐々に勢力を拡大するかのように怒涛の日々が訪れます。
健一パパ、淳子ママの苦悩の日々の始まりです。
文化・風習・言語・食文化の違いに、戸惑い続けました。日々、思いをめぐらせ良い環境を作ろうと努力は続きます。思いに反し、二転三転、紆余曲折、いろいろな風が吹きあれて行きました。そのような中、小文字メンバー、ハゼモト建設、ゼムケンサービスの皆様、そして、忘れてならないのは、西南女学院高校の関係者の皆様による「神対応」のおかげで、アンドレアはここ北九州の地で学び続けることができました。
そう、アンドレアは少し学んだのです。
凄まじい風にも少しずつ慣れてきた12月11日、長崎原爆資料館の見学から帰ってきた夜のことです。彼女はL梶原の車まで忘れ物をしたかのように駆け寄って行き、丁寧にお礼の挨拶をしたのです。私にもきちんとお礼の挨拶をしてくれました。それは、今までの「ありがとう」「Thank you」とは、明らかに違うものでした。
12月13日旅立ちの日、彼女は大女優のように優等生へと変身し、来日した時と同様に皆のリーダーとして見事に挨拶を行い、振り返ることもなく、何事もなかったかのように神戸へと去って行きました。
見送るおじさんたちの心を、知ってか、知らずか、、、
北九州で吹き荒れた嵐は、神戸でも吹き続けるのでしょうか?
委細は知るところではありませんが、この経験をマレーシアへ持ち帰り大きく成長してくれることでしょう。そう思いたい、、、
頑張れ、アンドレア!
南から、爽やかな心地よい風となって、吹いてくることを願って。
国際協調YCE・LC1F委員長 L井上義幸